オリーブオイルをもっと知ろう No,10
今日はとても大事なことです。ぜひとも覚えてもらいたいのですが
まず、オリーブオイルは健康に良い!というとは今では多くの人が知っていることだと思いますが、それは市販されているオリーブオイルがすべてではないということを知ってほしいのです。
本物か偽物か
まずここですね。今、世界中で食品業界は偽装問題で大変なことになってるんですね。なんで偽装するのかというと、より高く売って利益を搾取するためです。
オリーブオイルももちろん例外ではなく、実は最も偽装問題が起きている油だということをまず知ってください。
こんな事例あるのです
ギャングは安価なオリーブ搾りかす油を米国に出荷し、そこでより高価な「エキストラバージン」品種として再表示され、その豊かな味と健康上の利点のために賞賛され、ニュージャージーの小売店にそのまま配給された。
健康に良いと思って飲んでいるオリーブオイルが搾りカスだったり、食べている油が実は違う油だったら大変なことです。オリーブオイルと思っていたらピーナッツオイルだったりしたらアレルギー問題も出てきます。
オリーブオイルが健康に良いというオススメについて
今は情報発信がたくさんありますが、その中にオリーブオイルの健康効果をたくさん書かれていますよね。抗酸化作用、がん抑制効果、便秘解消、肌の改善、心臓病に良いなど枚挙にいとまありません。こんなオリーブオイルが良いですよとお勧めしていることに少し違和感を覚えています。全部本物だったらという前提なのです。
しかし、偽物だらけのこのオリーブ業界では本物を見つけるのが大変なんですね。
エクストラバージンと書いてあるものを選ぶ
オーガニック認証のものを選ぶ
コールドプレス(温度をかけないで搾る)のものを選ぶ
受賞歴のあるものを選ぶ
遮光瓶のものを選ぶ
だいたい、選ぶ基準のおすすめ方法はこのくらいが多いと思いますが、遮光瓶以外の項目は偽物が多数の現状では全く無意味であると言わざるおえません。
エクストラバージンオリーブオイルという嘘が大前提
そもそもエクストラバージンでも何でもないオリーブオイルやそれ以外の油をエクストラバージンオリーブオイルと言っていることが問題なのですから、エクストラバージンと書いているものを選びましょうというのはちょっと問題があります。
オーガニック認証のオリーブオイルを選ぶ
これも偽装するのであれば、ただシールを付けるだけですから簡単な偽装です。あまり意味はないと考えています。何でもかんでもオーガニックであるとよいのではなく、正しく本物を見つけるほうが大事なのではないかと思っています。
コールドプレスのオリーブオイルを選ぶ
一般的なエクストラバージンオリーブオイルならほぼコールドプレスだと思いますがほんとかどうかはきちんと確認しましょう。偽物、偽装が前提なのですから、実は菜種油だったとしたらコールドプレスなんて全く関係ないのですから。コールドプレスと書いてあっても書いてあるだけです。
また、せっかく30度以上にならないようにと生産者が注意して作っているのだとしたら輸送にもこだわりたいものです。
受賞歴のあるオリーブオイルを選ぶ
厳しい審査を通過して受賞したものは審査する大勢のチェックを受けているはずですから少しは安心できます。ただし、そのコンテストを選ぶ必要があります。
遮光瓶にはいっているものを選ぶ
これはそうです。遮光瓶に入っていないオリーブオイルは光に当てないことを極力注意しましょう。そして1週間くらいでは食べてしましましょう。エクストラバージンオリーブオイルは高価なものもあるので2ヶ月くらいかけて食べてる方が多いと思いますが遮光瓶でなければ、あっという間に褐変してしまいます。
遮光瓶でもないのにいつまでも緑色のオリーブオイルは着色料だと思ったほうが良いです。
熊本のアサリの問題でもわかるように熊本産なんてほとんどなくてみんな中国製でした。そんなもんだと思って開き直って本物を探す方法をお教えします。
本物を見極める
私の本物ん見つけ方は簡単です。
寒いと固まるオリーブオイル
生産地、品種のわかるオリーブオイル
早摘みなのか熟成してから収穫なのか
酸度(新鮮度)
輸送方法
寒いと固まるオリーブオイル
これとても簡単なことですが、オリーブオイルは0℃から6℃くらいで固まります。
私のオリーブオイルの講習を受けた方がよく言っているのが「オーガニックのお店で買ったオーガニック認証のエクストラバージンオリーブオイルは全く固まりませんでした。」ということです。
油には固有の融点、沸点がありますので冷蔵庫に入れても固まらない、東北のように冬寒いところで朝固まっていないオリーブオイルは、オリーブオイルではないか、何か別のものが混ざっていると考えたほうが良いです。
生産地、品種のわかるオリーブオイル
生産地も品種もわからない!そんなエクストラバージンオリーブオイルってあるでしょうか。エクストラバージンってすごいことなんですから何もわからないとしたら、すでにエクストラではないのではないでしょうか。
早摘みなのか熟成してから摘んだオリーブオイルなのか
これも実はとても大事なことで、オリーブオイルは早い時期に摘んでオリーブオイルにしたものを熟してからオリーブオイルにしたものは全然違うものなのです。味香りだけでなくポリフェノールの含有量まで違いますから健康効果が全然変わってくるんですね。
基本的に、早摘みはポリフェノールなどの有効成分が多いがオイルは少ししか採れない。
熟してからは有効成分は少なくなっているがオイルはたくさん摂れる。
3から4倍!
私的には健康に良いというのであれば早摘みだから!とか品評位階ですべてのデーター摂ってもらったらポリフェノールの量が滅茶苦茶多かったです!とか確定情報も付加するべきではないかと考えています。
酸度という新鮮度
オリーブの実を収穫してから、素早くコールドプレスで搾り、タンクや瓶に充填してします。この工程をいかに早くするかが新鮮さを閉じ込めるということになり酸度が小さくなると新鮮であるわけです。
IOCでは酸度0.8以下で味や香りに欠点のないものをエクストラバージンオリーブオイルというと定義していますが、ある意味これも言い値でつけられていることがわかっています。
だいたいにして普通に搾れば0.8くらいは出るそうです。でもここからですね。
しかし、冗談のような話ですがわたくしの知り合いで食の仕事してく方がフーデックスだのスパーマーケットトレードショーなどのでかいイベントに行って、オリーブオイルの輸入元に必ず酸度のことを聞くそうですがインポーターの中には酸度を知らない方がたくさんいるようです。
わからないとエクストラバージンオリーブオイルかどうかわからないはずです。
輸送方法
コールドプレスという低温でゆっくり絞ることで味や香りを閉じ込めて、美味しさを極限まで残す!生産者の究極のこだわりのはずですが、多くのオリーブオイルはイタリア、スペインなどからコンテナ船で日本に運ばれてきます。
90日以上かかってスエズ運河からインドの下を通って赤道直下の熱いところを通ってくるのです。どの場所のコンテナなのか!ということは大変重要です。火入れしている普通の油ならもしかしたらあまり関係ないかもしれませんが、火入れしない特別のコールドプレスのオリーブオイルは毎日低温殺菌しているような状態で日本にやってきます。ワインと豆腐には旅をさせるな!などという名言も昔ありましたが、温度管理にこだわっているはずのならば”低温で搾る特別なコールドプレスでできた最高のオリーブオイルですから輸送にもこだわって空輸か冷蔵コンテナで運んでます!としないともったいないのではないでしょうか。
少し長くなりましたので続きは後日
イタリアのオリーブオイルの現状と生産量と使用料の不思議をお届けします。
イタリアの農業協会、コールドレッティによれば、イタリアの犯罪シンジケートは、2015年に、農業部門での違法行為を通じて、2014年の150億ユーロから推定160億ユーロ(16.85億ドル)を稼いだ。
怖いです
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